大人の女性に起こりうる心と体の不調の原因、その解決法を専門家に伺います。
今回のテーマ「夏バテを防ぐ」
冷えやむくみに気をつけて
〝心地よく〟過ごしましょう
年々過酷に感じる夏の暑さ。夏バテを防ぐために効果的な対策とは?
「まず心がけたいのは体を冷やさないことです。エアコンの効いた室内では寒いのに、外に出ると汗でべったり…ということも多いですよね。汗で濡れた服に直接肌が触れると熱を奪われて、体が冷えてしまいます。夏も肌着に気を遣うことはとても大切。私は下着メーカーのちょっといい肌着を愛用しています。汗をかいたらパッと着替えることもできるし、下着メーカーのものは縫い目などもよく考えられているので、着心地がいいんですよ」
食べ物や飲み物で気をつけたいことはありますか?
「体のだるさはむくみとも関係があります。むくみにくい食事を意識するとよいですね。キュウリやスイカなど、夏に旬を迎える食材はカリウムが豊富なものが多く、体の余分な水分を排出してくれます。夏はそうめんや冷製パスタなど、さっぱりとのどごしのよい食事になりがちという方は、具沢山のお味噌汁がおすすめです! 簡単に作れて栄養も摂れるし、おいしいお味噌汁があればごはんが食べたくなるものです。ただ、塩分の摂りすぎはむくみにつながるので、味付けは全般に薄めを心がけましょう」
そして大切なのは、しっかり休んで自分を労わってあげること、と高尾先生。
「ジメジメした梅雨、蒸し暑い夏と続いて、心身には思った以上に負担がかかっています。快適な状態は人それぞれ違いますが、自分が心地よいと感じる環境、時間、物を日常の中にひとつでも増やしていくことが大事。時には予定を入れない休日を作って、のんびりと美容を楽しんだり、心身を養生する時間にあてるとよいと思います」
夏バテしやすい度チェック
こんな症状を感じたら要注意⁉
□ 夏は食欲がなくなりやすい
□ 眠りが浅く深夜に目が覚める
□ 冷たいものを多くとりがち
□ 汗をかくのが苦手
□ リラックスできる時間が少ない
夏バテ予防のために心がけたい4つのコト
自分が快適に眠れる睡眠環境を整える
夜中に不快で起きることがないよう、自分にベストなエアコン設定を。シーツも夏用の素材にしてできるだけ清潔に保つと、気持ちよく入眠できます。
冷たい飲み物を頻繁に摂りすぎない
暑い日に冷たいものをゴクゴク…は爽快だけれど、内臓を急激に冷やすのはNG。先に常温で胃を慣らしてから、冷たいものを適量飲む習慣をつけて。
リラックスタイムで副交感神経を優位に
緊張した状態が続くと交感神経が優位になって、腸の動きが悪くなる=夏バテに。心地よくゆったりする時間を過ごすことが最高の腸活になります。
汗をかきにくい人は汗腺トレーニングを
汗をかきにくい人は体に熱がこもって熱中症になりやすい。入浴後、常温の部屋でじんわり汗をかく状態をしばらく維持すると、汗腺が鍛えられます。
高尾美穂
Miho Takao
STAFF CREDIT
イラスト/itabamoe