心も美しく

【齋藤薫】今一番心配なのは、体内時計の乱れ。
だから、太陽と月と星と一緒に生きるすすめ

Beauty Style

Vol.33

2023.06.01 UPDATE

自らを律する生活にもさすがに慣れてきたタイミングで、本当の出口は実際もっともっと先にあるということが何となくわかってきて、ますます途方に暮れている人が少なくないのかもしれない。

つまり刻々と状況が変わり、解除となってもまたすぐ自粛と言うことになりかねない中で、いよいよ心配になってきたのが"サーカディアンリズム"。体内時計が乱れに乱れてしまうことなのだ。

これまでの自分の生活サイクルに知らず知らずリンクしてきていた体内時計が、自粛ですっかりくるってしまい、でも慣れたかと思ったらまた違うサイクルがやってくる、それを繰り返したとき、やはり自律神経が乱れ、血圧、体温、ホルモン分泌、代謝などさまざまな生理機能が大きく影響を受けてしまうという結果に。それによって太ってしまったり、今いちばん大切な免疫力が低下してしまったり。何が起きてもおかしくないような体内環境に置かれてしまいがちなのだ。

もちろん心も後ろ向きになりがち。なかなか希望を持ちにくいからこそ一人一人アフターコロナに向けて、具体的に対策をうたなければ。そこで提案したいのが、地球というものを意識した生き方を始めることなのだ。

都会で生きている人ほど、これまでの日常生活ではあまり意識しなかったはずの地球の営み。日の出や日の入り、朝焼けはもちろん、夕焼けに星に月なども、日々ゆっくり見たことがなかったかもしれない。でも自粛生活は、期せずして地球の営みと歩調を合わせる絶好のチャンスとなる。

体内時計とは、そもそもが地球の1周約24時間と歩調を合わせるためのもの。朝日が昇るとともに目を覚まし、活動を始め、逆に日が沈むとともに体を休め、夜更けとともに眠る。そういう風に地球と共に生きようとすると、必然的に太陽や月の存在に敏感になる。それ自体が、自律神経を整える大きな決め手となるのだ。朝は朝日を浴び、夜は強い光を浴びないように、落とした照明の中に身を置く。日中は自然光が入る場所で仕事をし、たとえばリモート飲み会も窓辺で月を見ながらと言うように。ともかく地球の自転を肌で感じるように心がけたいのだ。

そして、体内時計を整えるもうひとつのコツは、家にいるとしてもパジャマで1日過ごすことなく、日中はやっぱりちゃんと着替えて、普段着であれ誰と会っても恥ずかしくない装いをキープすること。できるならば軽くメイクもしてほしい。それだけで日中の活動時間をきちんと生きている生理状態になるからだ。実際に在宅が終わって通勤が始まったとしても、そんなふうに地球のリズムと生きる癖がついていれば、体内時計は守られるはず。

政府からも新しい生活スタイルが提案されたが、人との距離は縮められないとしても、みんなで同じ朝日を浴びて、みんなで同じ月を見て星を見る、そういうふうに地球の住人としての自覚をもつことで、改めて温もりある人とのつながりを感じることができるはず。まるで昔の人みたい、でもそういう数年間があってもいいのかもしれない。やってみてほしい。体内時計を整えて、美しい体を取り戻すという、今しかできない美容を。

齋藤薫

齋藤薫

Kaoru Saito

美容ジャーナリスト/エッセイスト
女性誌編集者を経て独立。女性誌において多数の連載エッセイを持つ他、美容記事の企画、化粧品の開発・アドバイザーなど幅広く活躍。『Yahoo!ニュース「個人」』でコラムを執筆中。新著『大人の女よ!もっと攻めなさい』(集英社インターナショナル)他、『“一生美人”力 人生の質が高まる108の気づき』(朝日新聞出版)、『されど“服”で人生は変わる』(講談社)など著書多数。

ずっと美しい人の秘密に迫った、読む"美容本"。
『大人の女よ!もっと攻めなさい』(集英社インターナショナル)
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