心も美しく

【齋藤薫】外出できない生活が、
新しい自分に気づかせてくれる。

Beauty Style

Vol.38

2023.06.01 UPDATE

改めてこの2年間を振り返ってみて、自分にはこんな一面があったのだという“知らなかった自分”への気づきに、驚いている人がいるかもしれない。それこそ、ここまで長く家にいることがなかったから、今まで現れなかった自分がひょっこり顔を出す、そういうことがあっても不思議ではないのだ。

例えば、必要に迫られて始めた料理にハマり、自分がじつは料理好きだったことに気づいたり、ずっと取り組めないでいた英会話を始めたら、自分がとても勉強好きだったことに気づいたりと、何かと良い気づきがあったはず。もちろん、今までおざなりだったスキンケアに本気になったら、思いがけなく自分の肌の美しさに気づいたりということもあったかもしれないのだ。

そしてまた、思い切って断捨離をした人もいたはずだが、そこから明らかに生き方が変わったことに気づいた人もいるはず。要らないモノを捨てたとき、自分自身がいかにシンプルに生きられるか、初めて知ると同時に、最低限のモノの中で生きることで、清らかに生きるとはどういうことか、身をもって知ったという人が少なくないはずなのだ。

そうした気づきは、まさしく在宅生活がもたらしてくれたもの。しかもシンプルな生き方への気づきは様々な副産物をもたらしてくれることにもまた気づいているはず。

例えば、大好きだったブランド物を処分したらブランドへの意識が変わり、むやみにブランド物を買わなくなったこと。すると本当に必要なもの、本当に価値あるものが見えてきて、自分が1段上に上がれた気がするようなこと。またモノが少なくなって、片付けが上手くなり、だから片付けが好きになり、いつの間にか几帳面になっているようなこと。

ただその人がもともと几帳面な資質を持っていたのか、あるいはここで新たに几帳面な要素を獲得したのか、これは本人でもわからない。でもそれは素晴らしいことなのだ。

「習慣が人格を作る」そんな言葉がある。今さら人格を変えるなんて、そんな大掛かりなことは不可能だと思いがちだが、人格ってじつは日々の小さなことの積み重ねから作られるのだという意味。つまりそれが習慣になった時に、習慣がそのまま人格になっているということなのだ。

ともかく、「出したものはしまう」「出した場所にしまう」ただひたすら、それだけを心がけていたら、いつの間にか本当に几帳面な人になっていた、そういう話を聞いたことがある。それだけではない、今までだらしなかった人が几帳面になった時、いつもイライラしがちだったり、不機嫌になりがちだったりする性格までが、知らないうちにきちんと整理され、穏やかで落ち着いた性格になっていたり。そういうことって本当にあってもおかしくないと思うのだ。

それもまた、外出できない生活がもたらしてくれた変化。まさにピンチをチャンスに変えるとはそういうこと。そういう変化がきっとあなたの中でも起こっている。自粛生活がもう少し続きそうなら、それを新たな自分との出会いにつなげて欲しいのである。

齋藤薫

齋藤薫

Kaoru Saito

美容ジャーナリスト/エッセイスト
女性誌編集者を経て独立。女性誌において多数の連載エッセイを持つ他、美容記事の企画、化粧品の開発・アドバイザーなど幅広く活躍。『Yahoo!ニュース「個人」』でコラムを執筆中。新著『大人の女よ!もっと攻めなさい』(集英社インターナショナル)他、『“一生美人”力 人生の質が高まる108の気づき』(朝日新聞出版)、『されど“服”で人生は変わる』(講談社)など著書多数。

読んだ人から〝ずっと美しい人〟になる20のレッスン。
読むエイジングケア「大人の女よ! 清潔感を纏いなさい」(集英社文庫)
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