おくむらの元スタッフが今フランスで修業をしています。彼の実家のすぐ横には山があり、竹の子がよく掘れたそうなのですが、随分とほったらかしになっていたので、彼がフランスへ行く前に親御さんやおじいちゃんと一緒に雑草などを刈ったそうです。フランスから帰ったら、田舎でレストランをやり、一緒に竹の子掘りや実家の畑仕事をしたいと思っています、と夢を語ってくれました。竹のように真っ直ぐ育っている元スタッフの成長は何より嬉しいですし、こちらも負けてられないですね。
フランス料理を勉強してきた自分にとって、竹の子という素材は和の調理法のイメージが強く、20年前に店を始めた時、どのように使うと自分らしいのかなと考えたものです。結局は、自分が美味しいと思ったらジャンルに拘らず食材と接していこうと開き直った記憶が懐かしくよみがえります。竹の子の季節になると、毎年、表現方法も変わり、それが自分の成長のバロメーターになっているのかもしれません。
「あぁ春が来たなぁ」と実感しながら、美味しい竹の子を食べたいですね。

4人分
・ 竹の子（水煮）　1本（1人に付き3個）
・帆立貝　4ケ
・パン粉　適量
・粉チーズ（パルミジャーノチーズもしくはパルメザンチーズ）　適量

【エスカルゴバター】
・バター　450g
・パセリ　90g　
・玉葱　1/4ケ　
・にんにく　2ケ　
・レモン汁　30cc　
・塩　少々
・胡椒　少々

1.竹の子はバターで軽くソテーし、塩、胡椒で味を調える。
2. 帆立貝は1ケに付き1/4に切り、塩、胡椒する。
3. エスカルゴバターを作る。
ポマード状にしたバターとそれ以外の食材をミキサーに入れて回す。
4. 耐熱グラタン皿に竹の子と帆立貝を散らし、上からエスカルゴバターをたっぷりのせる。
5. 粉チーズとパン粉を散らして、200℃のオーブンで8分ほど焼く