忙しくストレスフルな毎日、香りの癒し効果は絶大です。新連載では、美容家でオーガニックスペシャリストの吉川千明さんが季節ならではの香りの取り入れ方を指南。ぜひ、日々の生活にご活用ください。
寒い冬、心や体をほぐし、
おしゃれ心の背中も押してくれる香りのまとい方
今年は酷暑と台風が入り混じり、いつしか秋、そして冬になってしまったように思います。そして、 気づけばもう年末。外気の冷たさから体がこわばりがちに。そんなとき、帰宅後におすすめしたい香りの活用法をご紹介します。
まず、1日頑張った心と体をほぐしてくれる香りとしては、クラリセージ、イランイラン、シダーウッド、ベチバー、オレンジなどが挙げられます。こうした香りを、帰宅した後にすぐバーナーで焚いて、香りを嗅ぎながらお着替えするのもよいでしょう。お風呂で最も簡単に活用する方法は、手桶にお湯を注ぎ、そこに1、2滴好きな香りを垂らしてお風呂の隅に置くこと。イランイランやクラリセージ、シダーウッドにベチバーなどは濃厚で長く続く香りなので、1、2滴と少なめで十分です。気分がリラックスしますよ。また、枕元にも同じように使ってみてはいかがでしょう?
ティッシュに1滴乗せて、枕カバーの下に挟んでみてください。フランキンセンスなども心地よく眠りを誘ってくれると思います。
和食などの会食に出るときは、
体の下のほうに香りをつける
そして、年末は人との会食が多くなりますよね。ドレスアップしたときは、ローズ、ジャスミン、ネロリなどの香りが、おしゃれの仕上げをしてくれます。ただ、食事となるとプンプン香らせてはNG。おすすめのまとい方は、香料が入っていないバーム(できればオーガニックやナチュラルなもの)を用意し、10ミリ、10ccのバームに1滴精油を落とせば、十分素敵な練り香水になります。これを手首や足首、耳の後ろなどに塗れば、ほんのり心地よく香って、周囲からの好感度も大です。
さらにシーンによってもまとい方を変えたいもの。お寿司や和食のときは、足元や足首、ヒザ裏につけるだけにしましょう。立食パーティなどでは動くので手首や耳元などにもつけて少し自分をアピールしてもよいでしょう。また、精油が入ったロールオンのデオドラント剤は、ちょっとしたフレグランスとしても活用できます。
香りは鼻から入って、脳の古い部分(生きる力)に働きかけ、心に効きます。リラックスや元気づけ、おしゃれの仕上げになど目的に応じてメリハリをつけて使うと、日常生活や健康の質を上げることができます。香りを味方に、自分を癒し、気分をアゲて、楽しい冬をお過ごしください。