本当の美とは何か。 美の本質を伝える人気連載コラム。
人生に夢をもつこと、「こうなりたい」という思いをもつことは、美しくあるためにも非常に重要です。たとえ今、厳しい状況にあったとしても、夢がある人はそれだけで表情も肌も輝くでしょうし、恵まれた環境にあっても、何の夢ももてない人は美しくはなり得ないでしょう。でもいくら「こうしたい」と思っても、それが何ひとつ実現できなかったら……。もう思いをもつことなど、やめてしまうかもしれませんね。
自分の中の思いを具現化できる人と、できない人。その違いはいったい、どこにあるのでしょうか。思いを実現するために必要なのは、「自分にはできる」と信じること。つまり自信です。では、自分を信じられるとはどういうことか。他人に置き換えて考えてみると、人を信用するかどうかは、その人が約束を守る人かどうかではないでしょうか? 「自分」に対しても同じです。自分自身とした約束を、どれだけ守ってきたか。それが自信の基礎になるのです。「今日は何時に起きて、これをする」。たとえ小さなことでも、自分で決めたことはきちんと実行して、それを積み重ねていく。誰よりも自分に対して誠実であることが、実はとても大切なのです。
身近な例で考えてみましょう。「痩せたい」と思いながらそれができない人はたくさんいると思いますが、そこに足りないのはいったい何でしょうか。まず言えるのは、単なる「願望」では絶対に具現化しないということです。まず「何キロ痩せる」というように、内容を具体的に明確にする。二番目に、「いつまで」という期日を決める。時間はすべての人間に平等に与えられていますが、これをどう使うかはすべてを決める大きな要素。期日のないものは、やはり願望にすぎないのです。「願望」と「目標」はまったく別のもの。そのことをしっかり心に刻みながら、次回はさらに具体的に「思いの実現」の方法について語りたいと思います。