「思い」を実現するために持つ自己イメージ。たとえば意志力が弱く、自分は何か決めたとしても、また実行しないかもしれないとイメージしてしまったら、それはそのとおりにしかならないでしょう。必要なのは、「今まではこうだったけれど、それを反省して見違えるような自分に変わったんだ」という、その変わった姿をイメージすることです。人間は、いくらでも変わることができます。常に自信を失わない人というのは、実は常に過去の自分を捨てて変われる人です。そして過去の自分を捨てることは、本質的に謙虚でないとできません。自信満々の人はえてして傲慢に感じられるものですが、本当の意味の自信は、本当の意味の謙虚さがあってのものなのです。「自分を変えてまでそんなことはできない」というのは、自信のなさの裏側に傲慢さがある表われ。何かがうまくいかないときは、謙虚になる。それはいいイメージを湧かせる上での最大のポイントで、年齢を重ねるごとに美しく輝ける人には、できるのだと思います。

さて、それではイメージどおりの自分に変わるために、いよいよ行動に移す。それで辛いのは、最初の2週間だけです。そしてその次は、3ヶ月。3ヶ月もすると、人間の細胞はみんな入れ替わってしまいます。だから3ヶ月続けていると、もう無意識のうちに、自然にイメージどおりの行動パターンが習慣になっているはずです。そしてとても不思議なのですが、そうやって自分が変わると、周囲も変わり始めるのです。会う人も変わるし、何もかもがみちがえるほど変わります。つまり習慣を変えて自分が変わると、自分の運命までもが変わり出すのです。運命が変わり、人生が変わっていくと、自分の中の思いもまた変わっていく——。その繰り返しの中で、人間は成長し、ステップアップしていくのだと思います。

つまり誰でもシンデレラになれるのです。ただし白馬の騎士を待つのではなく、「自分のイメージ」ひとつだということを、知っておくことが大切です。